中国、預金準備率0.5%下げ
中国、預金準備率0.5%下げ
中国人民銀行は 2月4日に市中銀行から強制的に預かる資金の比率を表わす預金準備
率を5日から0.5%に下げると発表しました。これは、中国経済の減速を物語ってい
て、この預金準備率の引き下げは、景気を下支えする意味合いが込められた金融緩和
の一環なのです。
この預金準備率の引き下げにより、中国では金融機関が貸し出しに回せる資金に余裕
が出て、それは企業に向けての融資にお金を回せるということを狙った政策なのです
が、しかし、中国の2015年は、ここ25年ほどの間経験したことがない低成長率になる
との予測があり、もしかすると中国経済は世界経済にとって重荷になるかもしれませ
ん。
それだけ、中国は追いつめられていると言え、実際に中国では現在、住宅市況は不振
を極め、それ故に新規の投資を控える動きが広がり、鉄鋼などの企業の生産も伸び悩
んでいます。鉄鋼などはこれまで、中国が無理矢理に生産していたことにより、鉄鋼
は供給過多で中国の生産過剰が世界の鉄鋼業界に暗い影を投げかけていました。それ
が、やっと鎮まったことになり、中国での鉄鋼の生産が落ちるということは、日本に
は朗報なのです。
中国人民銀行は、2015年は難しいかじ取りを行わなければならない局面に何度も出合
いそうです。また、中国経済の不振は、これまで中国依存を強めていた欧州経済を直
撃し、ギリシャ問題を抱える欧州連合(EU)の危機も世界経済に暗い影を投げかけてい
ます。