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中国「日本を震え上がらせる」

中国「日本を震え上がらせる」

 

今年の9月3日は中国の共産党政権の「抗日戦争勝利70周年」に当たります。この文言

自体に反論する向きもいる筈です。それは、旧日本軍は中国には負けていないと。し

かし、そんなことは共産党一党独裁の中国ではどうでもいいのです。習近平国家主席

は9月3日に軍事パレードをするのではないかと報じられています。

 

軍事パレードほど愚劣なものはありません。人殺しの狂気を「武器」という形にした

もののパレードは人間を侮蔑こそすれ、軍事パレードに人間を鼓舞する効能があると

いうのは戯言でしかありません。

 

それでも中国はたぶん、「日本を震え上がらせる」と人民日報が報じる軍事パレード

をする筈です。しかし、武力を誇ったところで、そこには国家権力の愚劣な形の姿を

見るばかりで、全く虚しいばかりなのです。武力を誇るというのは、果して ISIL(イ

スラム国)の論理とどこが違うのでしょうか。根は一緒のように思います。一方では動

画をハリウッド風に加工し、殺戮の場面を喧伝してみせるISILの手法は、軍事パレード

で国の力を誇示する馬鹿らしさと同じです。そこには非日常の世界が広がるばかり

で、つまり、簡単な言葉で言えば、「浮いている」のです。浮世離れしてしまってい

るのです。それは、今日では強大な広告以外の何ものでもありません。

 

ISILの殺戮の動画と軍事パレードの愚劣さは、言を俟ちませんが、そこには、「力の支

配」という非人間的で、非日常的な世界が広がるばかりなのです。それを突き詰めれ

ば、どちらも虚しい戯言になります。しかし、実際には人質は殺害され、中国の軍事

パレードは東・南シナ海の領有権争いを演じている周辺各国に対するけん制でしかあ

りません。それ以上の何に軍事パレードの価値が見出だされるでしょうか。