小売り回復基調
国内消費が緩やかですが、回復しつつあります。4月10日付の日本経済新聞電子版に小
売りが回復していると報じられています。主要40社の4月9日までの決算発表を日経は
集計していて、全体で2015年2月期は1%の経常減益となり、消費税増税の影響がま
だ、色濃く残っていましたが、2016年2月に関しての見込みは一転して8%の増益とな
る見通しと伝えています。
これは、企業の賃上げや株高による資産効果が消費の追い風になると見込まれている
からで、ようやくここにきて、消費行動に変化が現われてきました。業績が鮮明なの
は消費者の生活に密着したスーパーやコンビニエンスストアで、スーパーは今期7%増
益となり、コンビニも7%増益になる見通しです。
株価も2万円台を窺う高値が続いていて、消費回復の原動力の一因になっています。
これまで、円安による物価上昇という消費にとっては逆風が吹いていましたが、それ
もようやく終わりが見えてきました。このまま、小売りが順調に回復すると日本は本
格的に景気回復状態になり、景気の好循環が始まります。やっとアベノミクスの効果
が出てきました。
また、急増している訪日外国人の旺盛な消費行動も小売りには追い風となっていて、
消費の伸びに各社は手ごたえを感じているようです。日本は国内消費がGDP(国内総生
産)のおよそ6割を個人消費がになっていて、この調子で小売りが回復してゆくと、国
内景気の回復は必至なのです。