首相と沖縄県知事が会談
4月17日午後、安倍晋三首相は首相官邸で沖縄県の翁長雄志知事と会談しました。安倍
首相は米軍普天間基地(宜野湾市)の名護市辺野古沿岸への移設について、「唯一の解決
策だ。丁寧に説明し、理解を得るべく努力し続けたい」と述べた一方で、翁長知事は
過去に沖縄県が辺野古移設を「受け入れたとの認識は間違いだ。昨年の知事選、衆院
選で反対の圧倒的な民意が示された」と反論しました。
会談は35分間ほど行われました。しかし、この会談は、安倍首相と翁長県知事の両方
のパフォーマンスに過ぎず、端から平行線に終わることは目に見えていました。翁長
県知事は辺野古移設反対が沖縄県民の総意のように言っていますが、果たしてそれは
真実なのかどうか甚だ疑わしいと言わざるを得ません。普天間基地周辺の住民にして
みれば、基地の固定化は願い下げであり、また、辺野古への移設に関して賛成してい
る沖縄の人も少なからずいる筈で、翁長県知事の言っていることは額面通りには受け
止められないというのが正直なところです。
それ以前に翁長県知事は安倍氏首相に会う前に中国を訪問していて、翁長県知事は中
国と日本を天秤にかけているようにも思え、内心では、沖縄県の独立論を持ち出す覚
悟があるのかもしれません。
いづれにせよ、第一回の安倍首相と翁長県知事との会談は、双方の主張を唯、述べた
だけの会談に終わりました。安倍首相は4月28日に日米首脳会談を開くことが決まって
いますが、翁長県知事はオバマ米大統領に辺野古移設に関して沖縄は反対だというこ
とを述べてほしいといっています。しかし、一度、米国と合意してしまったものが覆
る筈もなく、翁長県知事の言葉はどこか薄っぺらな感じを受けただけの会談という印
象しか残りませんでした。