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トヨタ、中国向けのハイブリット車を公開v

 

トヨタ自動車は、中国市場向けにモーターやバッテリーなどの自動車の基幹部分を中

国で初めて開発し、生産するハイブリッド車公開しました。4月20日から中国・上海で

モーターショーが始まる前の19日夜に、中国市場向けに開発し、この秋以降から発売

する予定のハイブリッド車の「カローラ」と「レビン」を公開しました。この2車種

は、ハイブリッドの機関部分を海外で初めて開発したもので、江蘇省にある研究開発

センターが開発に成功したものです。

 

トヨタハイブリッド車は海外で750万台を売り上げていますが、世界最大の自動車市

場の中国では9万台にとどまっています。総じて中国市場では日本車は敬遠されている

ようで苦戦が続いてます。そんな中での今回の開発です。中国の研究所での開発です

ので、中国での販売にトヨタが本腰を入れたことを示しています。

 

また、中国では深刻な大気汚染に対する燃費の規制が厳しくなる中での中国発のハイ

ブリット車の投入です。日本メーカーは中国市場では何も失うものはありませんの

で、積極的に攻めに転じる局面なのかもしれません。

 

現時点では中国の消費者は「見栄」で自動車を購入している感が強いので、それでな

くとも反日感情が残る中国において日本車は中国の消費者の「ステータス」にならな

いようです。しかし、今回のトヨタの試みは、現地生産して、価格を抑えての新車の

展開ですので、もしかするとこの試みが軌道に乗り、中国でのトヨタのシェアは高ま

るかもしれません。

 

はたまた、今回の試みでも中国市場でのシェアの向上にならないとしたならば、それ

は、中国の消費者が日本車を「ステータス」とみていないことを厳然と物語っている

のであり、それならば、中国人をあっと言わせる超強力な車種を投入することを決断

する場面があるかもしれません。唯、中国では環境に配慮した車が求められているの

で、トヨタを始め、ホンダもハイブリッド車を中国市場に投入する予定ですので、性

能では例えばドイツ車と互角に戦えるものです。これでも中国市場で日本メーカーの

シェアが伸びないとすれば、根本的に戦略を見直さなければなりません。