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アジア銀から台湾を除外

 

中国政府は4月13日に、2015年内に設立を目指すアジアインフラ投資銀行(AIIB)の創設

メンバーから台湾を除外することを決定したと報道されています。これは中国側の意

向が強く表われたもので台湾を除外するのは、台湾を国とは看做さず、中国の一部で

しかないと看做し、他の参加国との差をつけたことによるようなのです。

 

中国主導で設立を目指すAIIBは、3月末までに台湾を含む約50か国・地域が参加を申請

しました。中国政府は4月15日に創設メンバーを発表するとみられていますが、国営新

華社通信によれば、台湾の政策を担当する国務院台湾事務弁務公室の馬暁光報道官の

談話として、台湾が創設メンバーになることはないと報じています。

 

また、馬氏の談話によれば、参加国がAIIBの規約を話し合うときには台湾はAIIB参加に

前向きと信じるとも語っていて、報道によれば、まず、台湾を除く創設メンバーで規

約を決め、そこに台湾参加に関する決まり事を加味するようなのです。

 

当の台湾では当惑が拡がっていると言います。中国政府は当初、台湾に「適切な名義

で参加を歓迎する」と表明していて、台湾側も「中華台北」などの名称の経済体とし

てAIIBに参加する方針だったと言われ、台湾がAIIBの創設メンバーに加われるという期

待があったので、その落胆ぶりは予想するに難くありません。

 

この台湾の問題が表に出てきたことで、中国の意向が第一にということがAIIBにはあ

ると看做した方が健全で、AIIBに対してのその不透明感はますます増すばかりなので

す。英仏独などのAIIBに参加表明した欧州の国々は、これを果たして許容してしまう

のかどうか、今後注意深く見なければならず、もし、中国の意のままに事が進むので

あれば、創設メンバーとは名ばかりで、中国は参加各国を唯の「金蔓」としか見てい

ないということがはっきりするように思います。